健康に良いと言われている玄米。
玄米の糠には、たくさんの栄養が含まれています。
さらに、糠には食物繊維も豊富で、便秘の解消も期待できますね。
あらゆる効果が期待できる玄米ですが、みんながみんな
玄米が身体に合っている、というわけではありません。
なぜか貧血が治らない。
玄米を食べたら、便がゆるくなる。
そんな症状はありませんか?
玄米は、食べることで利点もたくさんありますがその反面、合わない人が続けると危険な面もあります。
事実、私が長年悩んでいた貧血の数値は、玄米をやめたことで改善傾向にありました。
今日は、私が実際に身をもって体験した、
”玄米の食べ方に注意!玄米をやめて、貧血が改善した話。”というお話です(^^)
・玄米と私の歴史
玄米と私の付き合いは、かれこれ10年以上になります。
1.専門学校時代から
歯科衛生士の専門学校時代、私が通う学校に講師として来られていた先生がいます。
その先生は歯科医院を経営されていますが、歯科医院での患者さんへの治療の一環として”玄米をしっかり食べること”という項目がありました。
その先生から、授業を教えていただいていた私たち生徒も同じで
先生に”玄米を食べること”という指導を受けることに。
そこで、一人暮らしをしていた私は
玄米を食卓に導入しやすかったことと、玄米を食べてみて美味しかったということもあり
すぐに白米から玄米に切り替えることにしたのです。
それが、私と玄米生活の始まりでした。
2.就職先で
めぐりめぐって、数年後。
ひょんなご縁から、私はその先生の歯科医院に就職することに。
そこからは、徹底的に玄米です。
患者さんにも”玄米を食べましょう”という指導をさせていただく側なので
衛生士が食べないわけにはいきません。
とは言っても、嫌々食べていたことはなく、美味しかったのでまったく苦ではありませんでした。むしろ”絶対に玄米が美味しい!”と思っていたほど。
しかも、食べる量にも指定があって
”どんぶり1杯は食べましょう”という、運動部活男子並みの量。
とにかく毎日、せっせと玄米を食べていました。
では、なぜ歯科医院の患者さんへの食事指導で玄米食を勧めるのでしょうか?
・歯科医院の食事指導で玄米を勧める理由
玄米は、身体だけではなく歯にとっても、たくさんの利点があります(^^)
1.歯に汚れがつきにくい
玄米の糠は繊維質のため、噛んですり潰すときに歯の汚れを一緒にお掃除してくれます。
例えば、パンを食べたあとなんかは特に奥歯の表面に、汚れがザラザラと付いている感覚の経験はありませんでしょうか。
あの汚れは、パンが小麦粉という粉物を原料にして作られているため、玄米のように歯のお掃除をしてくれるどころか歯にべったりと汚れがつきやすくなります。
玄米は、汚れが原因で起こる歯肉炎の予防のお手伝いをしてくれるのです。
2.よく噛める
玄米は、白米に比べて噛む回数が必要です。
なぜなら、繊維質の部分は何回も噛まないとすりつぶすことができません。
一方、白米は柔らかいのであまり噛まなくても飲み込めます。
よく噛むことは、顎の骨を鍛えること。
噛まないと、骨が育たないので顎の大きさが小さくなり歯並びに影響してくるのです。
3.腹持ちがいい
玄米は、白米や粉食(パンや麺類)と比べると腹持ちが良いので、
すぐに「小腹が空いた~」なんていうことにはなりません。
小腹が空いたときにありがちなのは、間食を食べること。
間食は、おやつ。
おやつは虫歯の原因にもなります。
白米を玄米に変えると、間食が減るので虫歯のリスクも減るというおまけがついてくるんです(^^)
こうして見ると、歯にとってたくさん利点がある玄米。
私も毎日、主食として食べていましたがどうやら私の体質には合わなかったよう。
・玄米のデメリット
玄米にもデメリットがあります。
玄米食に切り替えようかな、と考えているならばそれを踏まえたうえで、玄米食を検討してみてください。
1.便がゆるくなる
例の、玄米食を勧めている歯医者では
”玄米を食べたらバナナの一本うんちが出る”という見解でした。
繊維質が、腸内のお掃除をしてくれて便秘も解消する。
理想的な便が出る。
しかし、私は逆に便が緩くなって
どう考えても腸内に負担がかかっているようでした。
そこで、他の人は便の状態がよくなるのに自分はどうして良くならないんだろう?
と思い調べてみると、
腸内環境の関係で玄米をしっかり消化しきれない場合があるとのこと。
私の腸にとっては、玄米の負担が重くうまく対応できていなかったのです。
2.フィチン酸が鉄を排除する
玄米には、体内の有害物質を排除してくれる”フィチン酸”というものが備わっています。
しかし、このフィチン酸は鉄分や亜鉛など、大事な栄養素も一緒に排除してしまいます。
最近では、フィチン酸が逆に貧血を改善してくれる、などという意見も出ているようですが、私はそうは感じていません。
身をもって、玄米食の影響で、貧血状態にあったことを実感しました。
”隠れ貧血”という言葉をご存知でしょうか?
貧血度合いを調べる数値には、一般的な”ヘモグロビン”の数値と
もうひとつ、”フェリチン(貯蔵鉄)”という数値があります。
これは、体内の臓器に貯蓄される鉄のこと。
この、臓器に蓄えている鉄がとても重要で、ヘモグロビンが普通の持ち金としたらフェリチンは貯金のようなものになります。
アメリカではフェリチンが40以下の女性の妊娠はオススメしておらず、安心して妊娠出産できるフェリチン値は100はほしいとのこと。
通常でも女性は50はあってほしい数値ですが私の数値は、玄米食をしていた当時、なんと
”検出できません” という結果だったのです。
これは、貯金はゼロです、ということ。
さらには貯金だけでなく、持ち金も少ない状態(ヘモグロビン数値自体が低い)でした。
しかし、玄米食を止めて数か月後、血液検査をしたところ
ヘモグロビンの数値は正常に、
今まで検出されたことがなかったフェリチンが検出されるまでに増加。
この時点で、数値はまだまだ低いのですが
今では玄米をやめて5分搗きに変え、鉄剤を合わせて飲むことで
ずいぶんと貧血の状態が改善してきています。
・まとめ
きっと、玄米食にして体調が改善した人たちはたくさんいると思います。
絶対に、悪いものではなく健康にとっては、良いものです。
ただ、食べ方を間違えると良くない方向に向かっていってしまう。
私は、長年悩んでいた貧血が改善傾向にあることで
玄米を辞めて本当に良かったと思っています。
玄米食にするには、一度食べてみて体調の様子を見ながら
身体と相談して進めていくことが大切です。
決して無理はせず、ご自身で調整しながらいただいてくださいね。
コメント